進撃のリヴァイさん!!!
□調教5 主、話す
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消毒薬の匂いがし、白いシーツにベッドが並べてある。
玄関には、『イェーガー診療所』と明記がある。
その一室。
雪が吹雪になりかけているのを、リヴァイがグレーのニットを着こんだ姿で見つめ、カーテンを閉じる。
スリッパ姿で、黒いパンツ姿。
目の下はクマが濃い。目の前には、横たわる彼女が泣きながら、何かうわごとを話していた。
椅子に座り、リヴァイは手を握る。ステラは倒れて、意識がうやむやなのに、彼を探す。
腕には、点滴がある。
華奢な腕にはあまり刺さって欲しくない。
リヴァイは話しかける。
「ステラ。」
「……リヴァイさん…ごめんなさい…酷いこと言って……ごめんなさい…」
「俺が悪い。」
「……リヴァイさん、おにぎり…おにぎり食べ。」
「美味かった。」
泣きじゃくる彼女を見ていると、抱き締めたくなる。リヴァイは、ステラの額を優しく撫でた。
彼女は、嗚咽し何か伝えたいのか、必死にしゃべろうとする。
「いが…行かないで…。」
「行かねぇ。」
「リヴァイさん嫌いになっちゃやだ…ごめんなさい。」
「…なるか馬鹿が。」
「……ご飯、食べま」
「食った。美味しかった。また頼む。」
頭を撫で、頬をそっと撫でる。緑の瞳は熱にやられて朦朧とし、焦点があわない。ステラは、よろよろとリヴァイを手を伸ばす。
点滴をされている右側も。リヴァイを探す。
だから、彼は手を伸ばし、握ってやる。
普段は絶対に見せない優しい瞳に変わる。眉間のシワが少なく、目を細め額にキスをする。
熱い額に、柔らかいひんやりした唇にステラは、また泣いて聞いた。
「またー、……キス……するの…?」
「惚れてる。」
「……惚れてるの?」
「そうだ。」
「そうか…。」
ステラは何か冷静になっているのか、涙を袖口で拭う。リヴァイの手を握る。
ぎゅうと、握るとリヴァイもぎゅ。と、返す。
彼女は、泣き笑いした。
「いひー…へへ嬉しいなぁー。一緒がいいなぁ〜」