進撃のリヴァイさん!!!
□第8 調教 主、深まる。
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シガンシナ高原。
見事な雪山がそびえる、シガンシナ地方最大のスキー場だ。ドイツ人ならしらない人間は居ない。らしい。
そこに向かう1台の黒い車。
そこには、運転するリヴァイとステラが乗っていた。ステラは、雪山を見て顔を輝かせる。
リヴァイに至っては何時もと変わらないが主人公が嬉しそうだから、まんざらではない様子。
「うわぁあああ!!……見事な雪山ですねぇ!リヴァイさん!遭難と、雪崩には注意しないとですね。」
「……熊にもだ。お前は餌だな。」
「あははは!毛皮にされちゃいま……うるせえな!!アンタに食われる率のが高……すいません!!」
頭を叩かれ、耳をつねられるが安定のやりとり。耳をさすりながらステラはニコニコと景色を見て顔をリヴァイに向け話す。
「…ご、ごめんなさい。なんだかんだ。こういうの初めてだから、照れますね。」
「………ふん。」
小さく悪態を付くが、リヴァイはステラの右手を静かに握る。照れた彼女は「へへへ。」と、へにゃと力が抜けた笑みを浮かべた。
嬉しいのは、二人して同じのか車内はいい感じ。
ふと、ステラがリヴァイの手のひらを握りながら話す。憂慮すべきことがある。そう。ミカサだ。
「…リヴァイさん。あの…」
「?」
チラリと視線を向けた彼に、ステラは言いにくそうに報告する。
リヴァイは、ミカサとは疎遠だが親戚らしい。それを、ミカサの母から伝えられた。
「…ミカサちゃんが、スキー場に来てると思うんですが、暴走しないか心配で……」
「ほっとけ。俺達の目的がある。……関係ねぇ。」
「そ、そうですけど。何かやらかしそうで恐いんですよ。きつく止めときましたし、今日はアルミン君もジャンもアニもいるから大丈夫だと思うのですけど……。」
アニと聞き、リヴァイはアルミンが「ミカサ抑止力」で呼んだとわかった。彼は、アニをあまりいい感情では思っていない。事情が事情だけに遠くから見ている感じである。
彼女も普通の少女として過ごすようで安心している。
(…ガキ共も、普通にやってんなら構わねぇ。)
景色は、雪を乗せた木々達が雪を落としている。リヴァイはぎゅ…と、手を握り静かに呟いた。
「……ガキ共が何とかする。行った後は、露天風呂を予約した。」
「ろ?!!…は?!!」
露天風呂といえば、ホテル。
ホテルと言えば寛ぎの場所、身体。身体といえば体温。熱といえば、愛で熱くなりすぎた身体にコーヒー牛乳か。
(…おい、待て。日帰りだぞ。何を言ってやがるこのチビは。)
ステラは目付きが、ハンジさんに軽蔑の視線を送るエレンみたいになり、怖々真面目に尋ねた。
「ちょ。は?…今日は日帰りですが……。」
「あ?…」
「明日バイトですよ。」
「仕事に付き添わせると、あのデカいの(イアン店長)に連絡した。」
「…はぁ??!か、勝手に何なさってるんですか?!!…明日はお客さんが多いし、時給が50円も上がるのに!ふざけないで下さ」
反論したら、拳銃を突き付けられ主人公は内心で何かに突っ込まずにはいられない。 意味がわからない。
(恋人?に、拳銃を突き付ける男はこの世に数えて何人だ。)
別れて下さい。と、言いかけたが眉間に鉛だまストライクぜよ。となるから黙る。リヴァイを恨めしそうに睨み、彼女は文句を並べる。
「…酷いです。…勝手に泊まりなんて…聞いてないっ!!着替えなんて持ってないですよ。…毎回毎回泊まりなんて」
「お前は、テメェの事ばかりだな。」
「……リヴァイさんはどうなんです。……何か考えてるなら、仰って下さらないとわかりません。」
ムッとした表情で睨むのだが、怒ったタヌキにしか見えない。損な顔立ちをしているが、リヴァイには怒っても可愛いらしい。運転しながら、ぽそっと話すと、ステラはうつ向いてため息をついた。
「…エルヴィンに会いたくねぇからな。退屈しのぎにはなる。」
「そうです、か。」
落としといて持ち上げるのがリヴァイさんだ。すかさず、ツンデレskillを駆使する。
淡々と続けた。
「……俺を笑わすんだろ?その時間をやってる。不服か。」
「いや。……その…まぁ、そうですけど。…リヴァイさん笑わす為にいるんですけど。」
何故か偉そうなのは、リヴァイだから仕方ない、言い方が不器用だが本人なりには彼女といる時間が楽しいからだ。
雪景色を剥れ顔でステラは眺める。
最近、リヴァイがやりたい放題だ。
毎日ラル家で顔を合わせるのに、電話しろLINEしろ、キスしろと注文が多い。
(間違ってる愛情にどう言えば伝わるのかさっぱりわからん。相手はゴロツキだ。どうしたもんか。)
言ってる傍からリヴァイさんは、ステラの太ももを平然と撫でてきた。
彼女は、苦笑いして話す。
「リヴァイさん、太ももの触り方やらしいのでやめて下さい。」
「…あ?…」
「いや。その。こしょばいんです。嫌ではなく。………私もリヴァイさんの太もも擦りますよ?!!…せい。」