進撃のリヴァイさん!!!
□調教1 主、帰還
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二人は至近距離で、顔を合わせる。リヴァイは真顔で彼女に不満げな表情を見せた。
「拭けばいいだろうが。」
「…ここ飲食店っすよ。」
バシィン!!!!
安定の暴力。
リヴァイはステラの頭を叩き、耳をつねる。
背後から、客が来た。高校生のジャン君だ。
常連なのか、態度が馴れ馴れしい。ステラとは中学の先輩後輩で、何かと歪み合うが根は気が合う。
「よぉ。いつものな。ミジンコ。」
「いらっしゃいま…ぁ。なんだジャンか。ぁ、あのリヴァイさん、こちら先にお渡ししますから、裏口で待ってて下さい。」
「俺を待たせるのか。テメェ。」
「誰か助けてぇえ!!!!」
宥める為にミネラルウォーターを渡したが、意味なし。リヴァイをステラは理不尽に耐えられず叫べば、イアンが肩を持って先に帰れと頷いてくれた。彼女のシフトは朝9時から12時のようだ。
客のジャンは右端でメニュー表を広げて、縮む。
「ラル。退勤の時間だ。後はキルシュタインとアッカーマンのシフトの時間だ。」
ジャン突然の採用に、メニュー表を吹っ飛ばして絶叫。リヴァイをとりあえず店から出したい。
客が次から次へと、逃げていきご年配のおじいちゃんは、腰を抜かしたまま動けなくなる。
「はぁああああ??!」
「ジャン…ミカサちゃんと一緒で良かったじゃん。バイトよろしくー。」
「あぁ。ま、まぁな。」
「…お母さんも一緒に働いてるから。」
ミカサ母も、娘が心配で一緒に勤務している。日本人で美しい黒髪に、白い肌、柔らかな眼差し、ジャンの心は跳ねまくりジャン!
になった。
だが、人妻でありミカサママまでこの店勤務と聞いたジャン少年は舞い上がる。
(…マジかよ。ミカサの母親までいんのか。悪かねぇ。お母さんから近づいてミカサを。)
後ろめたいことを考えていれば、イアンに肩を掴まれださいエプロンを渡される。
ジャン、即日採用。即日勤務。彼は不純な動機でやる気がみなぎる。