進撃のリヴァイさん!!!
□調教5 主、話す
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リヴァイは本音をべらべら話す彼女の幼さが残る言葉に、目を細める。
ゆっくり瞬きして、聞く。
「ステラ。」
「……はい。」
「…奴に行くな。俺と居ろ。」
「…。」
ステラが朦朧とした意識の中で、何か話そうとしたが、部屋にノックが聞こえた。
不機嫌に振り向いたリヴァイの前に、白衣姿の中年の男性が現れた。
エレンの父、グリシャ・イェーガーだ。
彼は、町の診療所を営み市民から頼られている。
年明け二日目なのにも関わらず、リヴァイの口調が怖すぎて診療所を開けてくれた。
彼はカルテを書き込みつつ、リヴァイに頭を下げる。
「落ち着かれましたか?」
「あぁ。寝言がうるせぇがな。……風邪か。」
「……いぇ、インフルエンザですね。少し脱水症状がありましたので、ビタミン剤と一緒にいれました。」
「おぃ…巨人にしたら殺すぞ。お前の息子もな。」
「出来る訳がないでしょう!???……リヴァイさん、私を何だと思っておられるんです。」
「クソ医者。」
グリシャはステラが泣きながら運ばれたから、精神的にも疲れた様子に、心配して、リヴァイに聞く。
彼女は、よく胃薬を処方するからだ。
「……リヴァイさん。ステラちゃんは精神的にも疲れ切ってます。休ませてあげないと、インフルエンザが長引きますよ。」
「看病か、悪くねぇ。」
「……看病ですよ、脅迫ではなく、看病ですよ。」
リヴァイが看病に妙にやる気を見せたから、グリシャは嫌な予感がして、忠告する。
寝入ってるステラの様子を見て、傍に付き添う彼に、グリシャは穏やかに微笑む。
「……いつも、リヴァイさんが一番にステラちゃんが熱だしたら、駆け込みましたね。」
「……。」
「ついに結ばれたようで、私は安心しましたよ。」
「まぁな。」
本当は唇を重ねてもないし、体を合わせてもない。
唇が調子こいているが、彼は素知らぬ顔だ。
リヴァイはグリシャに、無愛想に感謝はのべる。