Crazy Girls での作品&短編集
□浦島効果伝説
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――――朝の光が障子から透けて目に当たる。
それが、俺の起きる合図だ。
布団をたたみ、寝間着から着替えた。
それから質素な朝ごはんを食べて、午前に働いて、午後に勉強する。
…はずだったのに、
俺は目覚めたら、草原にいた。
「は!?」 これ以外何を言えばいいのだ。
が、このまま寝っころがっているのも何だから一応起き上がる。
辺りを見わたす。
膝より少し低い草が生えていて、後ろを振り向くと、木々が立っている。
(この先は森か…)と、考えていたが、別に目が覚めたら。
「生け○にされている!」などというくだらない状況じゃないから少しは安心できる。
……少しだけだが
で、森とは逆の方角へ歩く事にした。
ザッザッザッザッザッザッ――――
「何もねぇ。」
後ろの森は小さくなって見えるが、前はなにもない。
このまま森が見えなくなったら俺は気が狂いそうだ…!
……森の方へ歩いてみるか。
と、いうわけで方向転換。
ザッザッザッザッザッザッ――――
森の中へ歩いていく、
「腹減った。」
それから俺は、しばらく寝ていたと思う。
決して空腹のためではない。
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