めいこい 続き物
□やっぱりもう一度【5】(完)
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『芽衣ちゃん、起きて』
抱き合ったままいつの間にか寝てしまっていたようで、まだ暗いのに起こされた。
『もうすぐ夜明けだよ』
『……んん?……あぁ……』
これまでならさよならのキスをしていた時間だ。
ーーさんとして初めて会った時も公園で夜を明かしたけど、その時とは全く違う。
ベッドから手を伸ばしてカーテンを開けると、白っぽい空がだんだん明るくなって行く。
起き上がると背中を包まれる様に抱きしめられて布団を被る。
『エアコンつけようか』
『……良い。このままチャーリーさんがぎゅってしてくれれば暖かいもん』
『……………はぁ。本当に君は…』
『…っ、ちょっ……と!苦しいって』
『もうずーっと離したくないなぁ』
『また消えちゃったりしないでね』
『……しないよ』
そんな事を言う間にも空は益々明るくなっていく。
しばらく眺めているとビルの間から陽が射してきた。
振り返って見上げると眩しそうだ。
『おはよう』
『おはよ』
『…ふふ』
見つめ合うと、どちらからともなく自然と笑みが浮かぶ。
『明るいから可愛い顔がよく見えるよ♪』
『もう……。
それなら、もっと近くで見て?』
『ん…』
間近で見つめる金色の双眼は、陽の光を映しても綺麗だね。
※終わり※