めいこい 中編
□小指の約束 /ほのぼの
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芽衣ちゃんに「運命の人とは小指が赤い糸で結ばれてる」のだとすごく力説される。
「えーそんなのつまらないんじゃないの?」
「こう、どこにいるか分からなくても運命の人なら必ず結ばれるっていうのがロマンチックなんだってば!」
「ふーん。
………えっ?
どこにいるかも分からない人なの?
そっかー芽衣ちゃんはどこにいるかも分からないっていう人が現れるのを待ってるのかぁ。
寂しいなあ」
「ん?
ちっ、違うよ!私が好きなのはチャーリーさんだよ!」
「でも今はそうでも、赤い糸が他の人と結ばれていたらその人のところに行っちゃうんでしょ?
まあそれでも僕には止められないけど」
「違うの!私の赤い糸はチャーリーさんに繋がってるの!
元々出会うはずが無かった私たちがこうして一緒にいるんだから、
運命の赤い糸は絶対チャーリーさんなの」
「どうかなぁ。
そんなに小指に拘るなら、僕はこっちの方が良いな」
指切りをするように小指を絡ませた。
「細くていつ切れるかわからない糸なんかより直接触れる方がいいと思わない?」
絡めた指をぐいと引いて芽衣ちゃんを引き寄せ、上からしっかりと抱き締めた。
「捕まえた♪
ほら、こっちの方が良い」
「………女の子にとってのロマンチックさの重要性を分かってない!」
「でも好きなら触れたいでしょ?
キスだってしたいけど。」
顎を指で上げて軽くキスをすると、少し恥ずかしそうに睨まれる。
「もう。それはそうだけど…」
「あ!そういえば、ある意味赤い糸で繋がってたって言えるんじゃないの?
ほら、根付の紐は赤いよ。
依り代と、芽衣ちゃんを繋ぐって事では同じじゃないの?」
「あぁ………って、そういう事じゃないの!」
もー、といって腕の中で怒っているのを
軽く流してキスをした。
…まあ、芽衣ちゃんは覚えてないよね。
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