めいこい 中編

□おはよう。行ってらっしゃい。/ベタ甘
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【2】

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でもまだもう少し時間はあるよ?

頬に添えた手でこちらを向かせて顔を近づける。


「んんっ……ん、ぁ……」


目を見つめながら柔らかく唇を食んでいると芽衣ちゃんの吐息が熱くなってくるのが分かる。


「…っは………、起きた?……っん…?」


一度離れた柔らかい感触をまた唇に感じる。
いつの間にか頭に手が回されて引き寄せられていた。

中途半端な姿勢になってしまったせいで、支える腕のバランスを崩したら芽衣ちゃんを潰してしまいそうだ。
などとハラハラしているのなんかお構いなしで、唇を濡らして芽衣ちゃんの舌がスルリと入ってくるから、つい欲が出そうになってしまう。
自分は寝ぼけているからって本当にずるい。

身体を起こせば離れられるけど…
ここは離れたくないな。


顔の角度を変えて、改めて口を覆った。
更に深く口付けて、眠さですっかり弛緩している舌を絡めとりつつ逃がさない。
辛うじて理性を手繰る為には、もう芽衣ちゃんのペースに巻き込まれない様にしないと。
……一応、今は芽衣ちゃんを起こさなくてはならないはずなんだけど?


「っんん、んぁ……あっ……ふ…、」


耳に響く吐息が益々熱くて流されてしまいそうになる。
芽衣ちゃんの目もとろんとして来てるし、流石にこの辺にしておかないと…。


「……っ、はぁっ。
…芽衣ちゃん、起きて?」


頬っぺたをつまんで揺らしてみる。
こうでもしないとまた寝てしまいそうだ。


「………?
…あっ!
もうすぐ夜明け?!」

「そうだよ?だから早く起きないといけないんじゃないの?」

「もうー、なんでもう少し早く起こしてくれなかったの?!」

「え?!………覚えてないの?」

「なにが?」


もう………僕は良くガンバッたと思うよ?
色々と。


「でも、すごくいい夢見たよ。
チャーリーさんがいたから?」


いやあ、実に清々しい笑顔だね。
さっきのあの蕩けた顔を見せてあげたい。


「へえ。どんな夢?」

「え?!………えーと…」


………あれ?顔が真っ赤になってる。
僕の努力は無駄では無かった?


「…………じゃあ、そのいい夢の"続き"は今夜ね」

「え?続きって…、あ……チャーリー、さん?」


頬に手を添えると今更耳まで赤くなってる。
さっきは本当に寝ぼけてたんだね。

……まあ夢の中で覚えているなら良いか。
気を取り直して額にいつものさよならのキスをする。


「じゃあまたね」

「うん。起こしてくれてありがとう」

「そうだ…」


おはようのキスは唇で良いよね?



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