EXOのBOOK

□やきもちと白シャツ
1ページ/1ページ

『やきもちと白シャツ』


(あ〜・・・またやってる。Baekhyunひょん。)

コンサートも終わりに近づいたころ、メンバーが一列にならんでMCタイム。

Sehunが心配していたとおり、BaekhyunはTaoの肩に凭れかかる。
最近BaekhyunひょんとTaoがやけに仲がいい。

Sehunは並んだメンバーから一歩下がって二人をちらりと横目で見る。

Sehunはへの字口の顔になり、マイクを握っている手には力が入る。

(くっつきすぎだ!あ、今2人で見つめ合ったりしてるし!!イラッ!)

白いシャツのTaoに凭れかかるBaekhyun。

Sehunにはその2人がとても厭らしく見えてイライラした。

(俺のTaoだぞ!特にその白シャツの胸元に
顔を寄せられるのは俺だけのはずなのに!)


SehunはTaoの白シャツ姿が大好きだ。

Taoが白シャツを着ると、普段のセクシーさが一段と増す。
第3ボタンまで外れて、そこから胸元が見えるとか、
首筋に顔をうずめたときのTaoのにおいとか・・・

Sehunは一瞬体が疼いてゴクリと生唾をのんだ。

BaekhyunとTaoはさらにふざけてじゃれ合う。

Sehunは咳払いをしてイライラをどうにか抑えるしかなかった。

(Taoもちょっとは俺のこと気にしてよ。まったく、
なんだよ、あの二人。)

ChanyeolがSehunの肩を抱いてきて親しげに話しかけてきたけれど
SehunはBaekhyunとTaoのことばかりが気になって
不機嫌になるばかりだった。

コンサートが終わり控室に戻る間SehunはずっとTaoの後ろ姿を睨んでいた。
Taoは殺気を感じて振り向いた。
目があってSehunは思いっきり横を向いてTaoを無視した。
Taoはこうなることは想像がついていた。

どうやってSehunの機嫌を直そうかと考えながら控室に向かった。

控室に入ってすぐにSehunはTaoの着替えの服を持つと
Taoの手首を掴んでシャワー室へ向かった。

「Sehuna、手痛いよ。」

Sehunは勢いよくTaoを壁に押し付けた。
そしてTaoの胸元に顔を寄せた。

「やっぱり変なにおい。」

Sehunはシャワー室のドアを開けてTaoを押し込んだ。
Taoはよろけながら振り向いた。

「Sehuna・・・」

Sehunは外からシャワー室のドアをしめた。

「シャワーちゃんと浴びてよね。そうじゃなきゃホテルの部屋に
入れてやらないから。」

そう言ってSehunはTaoの着替えをドアに投げつけて
控室に戻った。

Taoは溜息をつくと、言われたとおり念入りにシャワーを浴びた。

(今日のホテルの部屋はSehunaと2人だけだからクワクしていたのに。
Sehunaの機嫌悪そうだよ・・・)

ホテルに帰る間もSehunはTaoを無視し続けるのでTaoは寂しくなった。

食事を終えてメンバーはそれぞれホテルの部屋に向かった。

TaoはSehunの後ろを歩いた。沈黙のまま部屋についた。
部屋に入るとSehunはTaoのバックを開けて白シャツを出した。

「これ着て。」

「え、でももう寝るでしょ?」

「いいから着て。やなの?」

「いや、やじゃないけど・・・」

不機嫌な目をしながら差し出されたシャツをTaoは戸惑いながら受け取った。
Taoが着替える間Sehunはベッドに腰掛けそれを見ていた。

着替え終わってTaoは、その後どうすれば?という表情でSehunを見た。

「来て。」

Sehunは両手を広げて言った。
TaoはゆっくりとSehunの元に歩いた。
Sehunは立ち上がりTaoと向かい合うとシャツの襟を両手でつかんでTaoの
胸に顔をうずめた。

大きく深呼吸をした。

「うん。Taoのにおい。」

そういってSehunがTaoを見上げた。

その見上げたSehunの顔があまりにかわいかったので
Taoは嬉しくなってSehunを強く抱きしめた。

「Sehuna!」

そのまま二人はベッドに倒れこむとTaoはSehun頬に軽くキスをした。
見つめ合うと2人はくすくすと笑い合った。

「Tao、Taoは俺だけのものでしょ?」

Taoは微笑みながらうなずいた。

Sehunは肩肘をついて体を起こすとTaoを見下ろした。

やっぱり白シャツのTaoはセクシーだ。っとSehunは思った。

SehunはTaoのシャツのボタンをゆっくりと一つずつ外しだした。
シャツからのぞく筋肉質な胸にSehunはドキドキした。
そこにそっと手を忍ばせながらTaoを見る。
Sehunは急に恥ずかしくなり、Taoの胸に顔を伏せた。

「Tao・・・」

SehunのかわいさにTaoはたまらなくなって
またぎゅっと抱きしめた。

「Sehuna、今日は2人きりの部屋だよ?
何しよっか。」

SehunはTaoに抱きしめられたままくすくす笑った。

「何しよっか。」


END

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ