長編

□六章
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側近ナーニャの見た世界。

ナーニャは猫妖精ケットシーの一族であり本来は魔族と対立関係の種族の生まれである。ではなぜ彼女が魔王ガルドスの側近をしているかというと・・・

今からおよそ10年前、当然まだ魔族と人間が対立していた頃、彼女の暮らしていた村は亜人種オークの兵士たちに襲撃された。村のみんなが殺され、オーク達が笑いながら彼女を見た時に彼は現れた。
魔王「貴様ら、魔族の法を知っているのか?」
凄まじい殺気と共に放たれたその言葉はオークの一団を震え上がらせた。
次の瞬間、オーク達は転移魔法で消えた。
後になって知ったが魔王ガルドスの制定した魔族法の中には無抵抗の者やこちらを攻撃してきたもの以外は原則殺してはいけないという法律があるらしい。
魔王「すまない、我の不届きが君の家族を・・・仲間を死なせてしまった。」
本気で悲しみ怒る彼の目を見て彼女は魔王ガルドスについていくことを決めた。
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