小道

□よろず屋
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◎よろず屋銀ちゃんファミリー編






「銀ちゃーん!クリスマスプレゼント何がいいネ?」


「あぁ?んなもん居るかよガキじゃあるめーし」
「そっかー 春未 銀ちゃん
何もいらないんだってー」

「ばっ!春未は別だぁぁぁぁぁ!!!!
てか、神楽!!春未が来てるなら早く知らせろ


って、居ねぇじゃねぇか!!!!!!」



「もぉー神楽ちゃん、銀さんがこの頃
はるさんを独占してるからって
銀さんで遊ばないの」

「なんだぁ? オレにかまって欲しかったのか?
神楽はまだまだお子様だなぁ」


「べ、別にそんなんじゃないネ!
新八お前変な事言うなや!!!!
チェリーのクセに」

「な!チェリーは関係ないでしょ!?
神楽ちゃんがなかなか銀さんに言えないから
僕が代弁したんです!だいたい銀さんも
仕事しないではるさんとお付き合いしてるって順番違うでしょ!!
仕事からの交際でしょ!」


「そうネ! 春未が銀ちゃんの彼女なんておかしいネ!
何かの間違いよ!!」

「何でだよ!!何がおかしいんだよ!
正常だろ!カッコイイ銀さんと料理も仕事もできる可愛いい春未!!!!
最強だろ!お似合い過ぎだろぉが!!!!」

「春未の事は合ってるある!
でも、銀ちゃんがカッコイイは大間違いね」
「てか、その説明だったら銀さんはるさんのヒモですから!!!
カッコイイだけが取り柄みたいに
なってますからァァァァァァ!!!!!!」

「うるせぇよ!じゃあ、聞いてやるよ
春未がオレの何処が好きか
聞けばいいんだろ!?」


ガラガラガラ

『ただーいまぁ』

「「「あ!」」」

『あらあら、3人共仲良しね』

「銀さん丁度良くはるさん帰ってきましたね」
「今がチャンスね、早く聞けよコラァ」


「わかったよ!分かったから押すな!!」


『?どうしたの?銀』

「あ、イヤーそのまぁ、何だ オオレのど・どどど『ど?』どぉ、ドライヤー何処かなぁ?」
『銀のドライヤー?知らないよ てか、持ってたの?』
「あ!あはは持ってなかったかなぁ」

『熱でもあるの?何か変だよ
あ、そうだ!
今日ねクリスマス会しようと思って色々買って来ちゃったW』

「えー!今日イブだから、明日しようよぉ」

『ごめん、神楽ちゃん明日仕事なの』

「嫌だよ、アタシこんなむさ苦しい野郎共と聖夜を過ごしたくないね!」

『んーでも、仕事だからしょうがないし
ごめんね?その代わり!今日は手作りケーキと
神楽ちゃんの好きな料理一杯作るから!』


「アタシも!アタシも手伝うね!!」
『ほんと!?ありがとー
じゃあ、部屋の飾り付けは銀達にお願いしていい?』

「お、おお!まかせろ!豪華絢爛にしてやるさ!
な!新八!!」
「豪華絢爛って 頑張ります」















ケーキの甘い香りと香ばしいローストチキンの
香りが立ち込めるよろず屋を野郎二人で
クリスマス色に着飾る


「銀さん、いつ聞くんですか?」
「な!いつって言ってもな、その場の雰囲気とか…
色々あるだろ?」

『銀!料理出来たよー そっちは?』

「上出来だ!完璧クリスマスだ!」

「おお!凄いねツリーデカ過ぎてお辞儀してるよ」
『あらー本当、綺麗ね』

「ははは!照れるなそんな誉めてもらっちゃあ」

「はいはい、銀さん料理運んで来たから食べましょ」



『よーし!じゃあせぇの!』

「『「「メリー!!クリスマース!!!」」』」


「いっただっきまーす!


んん!メチャクチャウマイね!」
「ほんとだ!美味しいです!」
『ありがとー』
「ちょ!それオレが狙ってたやつ!」
「ふん!坂田家の食卓は戦場ね!
速いものが勝つ!自分が遅いのが悪いね」
「モグモグモグモグあ、これ美味しい」

『ははは!いつ見てもいいね、この光景』

「「「?」」」

『小さい頃から家族でご飯食べる事なかったから

皆で食べるって美味しいね』



「春未、何言ってんだ
家族なんてなぁ 自分で作るもんだろ




安心しろ!オレが大黒柱になって
春未と将来出来るであろう子供を守ってみせるさ っ聞いてねーし!」


『あー 神楽ちゃん、まだシャンパン速いよ』

「だってぇー」

『大丈夫?服濡れてない?』

「ごめんよ春未
早く飲みたかったある」

『そっかそっか、クリスマスだもんね
もう一本開けよぉね
あ、ごめんね銀 さっき何か言った?』

「ナンデモナイデス」
「銀さん、どんまい」













夜も更け、冬の星座が聖夜を駆ける
遊び疲れた子供達は夢の中
プレゼントを届けるサンタは大忙し

そんなサンタの苦労を知ってか知らずか
大人達はゆっくりと余韻に浸る

大人達だけの特別な時間






『神楽ちゃんも新八君も寝ちゃったね』
「疲れたんだろ、始めから飛ばし過ぎなんだよ
お子様は」

『はは、でも楽しかったねW』
「そうだな なぁ、春未」

『んー?』
手持ちぶさたなのかワイングラスを回して
こちらを見上げる
ソファに二人で座っているため
どうしても、春未は上目遣いになってしまう

「それ反則、」


口に触れるだけの短いキス

『え!えええ!?いきなりは焦るよ』

「しー! アイツ等が起きちまう
春未目ぇ瞑れ」


『/// は、い』

唇に触れる感覚
離れていく温もり
うっすら目を開けると
恥ずかしそうに口を手で隠す
愛しい銀髪の彼
真っ赤な頬が愛らしい


「その、オレは毎日仕事もしねーし金ねぇし
苦労の方が多いだろうけど
絶対護ってみせるから


だから、その なんだ 」


いつの間にかはめられた
小さな赤いルビーが入った
銀のエンゲージリング

不器用な彼からの初めてのプレゼント


『銀

私ね、銀の全てが好き
つかみ所がなくて
甘いのが好きで
やる気が無さそうにして
でも、諦めない貴方が好きです』


チュ!

次は私から、愛しい貴方にキスを贈る




「 春未、 結婚 してくれ 」
『喜んで 』


こんなに素敵なプレゼントをありがとう。








愛を失った子供が
愛を繋げる大人になった


天からは二人を祝福するかのように
雪が舞い降る


今宵はホワイトクリスマス
サンタクロースから恋人達へ






メリークリスマス











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