OP連載
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――――そして時は戻り、場はコロシアム。
ルフィはルーシー、ゾロはゾリと名を変え、順調にCブロックとBブロックを通過していた。
「お前三刀流は目立ちすぎじゃねェのかゾロ〜!ミンゴ達以外にはバレると面倒だってフランキーも言ってたじゃねェか」
「アホ言え!お前の方こそゴムゴムやって目立ってたじゃねェか!っつーかもろバレて逆恨みされてただろーがよ!」
チンジャオの件を引き合いに出され、「うっ」と詰まるルフィに、追い討ちのように「麦わら〜〜!!」というキャベンディッシュの雄たけびが聞こえる。
「ほらな!」
「キャベツ!!」
「デュランダル!!」
ルフィによって、剣を白刃取りされたキャベンディッシュの喉元に、ゾロの刀が突きつけられる。
「くっ!やはり貴様…ロロノアか!?」
「バレちゃァしょうがねェ…が、今はお忍びなんだ。お前、命だけは助けてやるから剣を収めろ」
「っぬわァにィ〜〜〜っ!!!」
「そ〜だよキャベツ!!何でお前と戦わなきゃいけねェんだ!おれ疲れてんだよ!!」
「くォ〜のォ〜〜っ!!揃いも揃ってコケにしおってからにィ〜〜〜っ!!!」
「おう麦わらァ!!聞けやい!!うちのジジイがお前に一言言いてェってんだ!!!」
「ええ!!?もういいだろ。おれが勝ったじゃねェか!!!」
祖父との因縁により逆恨みしていたチンジャオとその孫2人まで現れ、ルフィは剣ごとキャベンディッシュを持ち上げて投げると、付き合いきれるかとばかりに逃げ出した。
やれやれと見守るゾロだったが、伸びてきたゴムの腕のせいで、あいにくと傍観者ではいられなかったようである。
「何でおれまで掴んだ!?」
「だってお前1人にしたら迷子になるだろ!!」
「なるか!!!」
それがなるから大変なのである。
闘技場の外であるにも関わらず、乱闘騒ぎの中心にいるルフィ。
彼らの姿を、隠れて見ていた剣闘士がいた。
リク王の孫にしてオモチャの兵隊の娘、レベッカである。
彼女はこれから臨む、己の正義に悖る行いを前に、拳をぎゅっと握り締めていた。
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「なに?ヴァイオレットが?」
『部下どもの話じゃ、麦わらの捜索で人手がなくなった不意をつかれたとかでなァ……襲撃者もわからず、ヴァイオレットも依然行方不明だとよ』
「そうか…そうか、繋がってきたぞ……!そいつだな」
ローとシーザーを取り逃がした直後、ドレスローザに戻ろうとしていたところへディアマンテの報告を受けたドフラミンゴ。
藤虎は、グリーンビットに派手に乗りつけた軍艦へと戻っている。
「そいつがローの手引きをしていた奴に違いねェ。ヴァイオレットを狙うタイミングといい、奴らより先に上陸していなければ出来ない事だ」
『ってこたァ随分前から入り込んでた鼠がいたってことかァ?』
「ああ……おそらくだが見当はついた。そうだな…マッハバイスを残して、ラオG達を工場入り口に配備しろ」
『バカを言え。あいつらはこれから決勝に出場して会場を沸かせるんだ…!!』
「お前がいるじゃねェか。ロロノアまでいるのは予想外だが…そっちはマッハバイスに任せればいい」
『しかしよォ』
「お前がいりゃ充分だ」
『おいおいよせ。それじゃまるで』
「お前は天才じゃねェか」
『そこまで言うなら任せとけ!!!』
ガチャ、と電伝虫の通信が途絶える。
するとドフラミンゴは、すぐに別の相手へとかけた。
『《―――なんだドフィ?》』
「少し頼まれてくれるか?ピーカ」
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ゾリ…好きなんです。
ネプチューン王はネーミングセンス(?)最高だと思う。
バルトロメオはゾリの正体に気づいた瞬間感動で負けたので、どこぞの家政婦のように見てない。
前回、替え玉用意してるのにキャプテンがわざわざグリーンビットまで行ったのは、ドレスローザに上陸する所もヴィオラに監視されている可能性があったから。
ヴィオラに小人達の集落にいるのがバレたとしても、それをドフラミンゴに報告したら小人族も全滅もしくは捕獲される。
よってグリーンビットに行った事までは敢えて伝え、地下にいる事は伝えさせない…という。
キャプテン、悪い顔してたよ(^q^)