Bluebird
□005 もやもや
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一人甲板で海を眺めていたマルコは、先程の華乃の様子を思い出していた。
昨日から、どうしちまったんだあいつは……。
俺や他のクルーと話しているときも上の空で、気がつけばため息をついている。
島で何かあったのかよい…
するとマルコの元へ、イゾウがやってきた。
「お前も恋煩いか、マルコ。」
「何言ってんだよい。妹の心配だ。」
「そんなに気になるなら、本人に直接聞いてみたらどうだ。」
「聞けねェよい、そんなこと。女心っつーのはよくわかんねェからよい。」
するとイゾウは、「お前が女心なんて気にかけるとはな。」と笑う。
気付いてるか、マルコ。
お前も華乃と同じような顔をしてるぞ。
そう心の中で思っていたイゾウは、「まぁ、そう気にしすぎるな。」とマルコの肩を叩いてどこかへ去っていった。
「…やっぱり気になるよい。」
その頃華乃は、電伝虫を片手に自分の部屋の中をウロウロしていた。
「……よし!」
ついに決心した華乃は、ジュードの電伝虫へ電話をかけた。
プルプルプルプル…ガチャ。
「あ、ジュード?」
「おう、華乃か!どうした?」
「えっと、さっきの返事がしたくて……明日会えないかな?」
「あー…悪ィ、明日は無理なんだ。三日後じゃダメか?」
「あ、うん、大丈夫。じゃあ、三日後ね。」
ガチャ。
向こうから切られた電伝虫を見つめ、華乃は何か変な違和感を感じていた。
なんか、いつもと違った…?
なんだろう、気のせいかな。
しかし、それも自分の考えすぎだということにして、対して気にせずにいた。