火拳と私と。
□005 保健室
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昼休み、優美はロビン、ビビと三人で教室でお昼を食べていた。
すると、ロビンが優美の顔を見つめて言った。
「優美、顔が少し赤いわよ。熱でもあるの?」
「本当ね。大丈夫?」
二人に言われ、自分でも少し頭がボーッとしているような気がしてきた優美は、保健室に行くことにした。
「次の授業、黄猿の物理だったっけ。言っておいてもらっていい?」
「わかったわ。気をつけて。」
普段あまり体調を崩さない優美にとって、初めての保健室だった。
扉を開けるとそこには、保険医のくれは先生。
「すいませーん…熱っぽいんでベッド借りてもいいですか?」
「若さの秘訣かい?」
「いや、聞いてないです…。」
保健室使用書に名前を書きながら、くれはに渡された体温計で熱を計ると、37.9℃。
「微熱だね。寝てな。」と言われ、優美はベッドへ向かった。
「私はちょっと出掛けてくるから、何かあったらその子に言いな。」
「その子?」
くれはが指さす方を見ると、そこにいたのは、怠そうに足を組んでいすに座っている男の子。
くれはが保健室を出ていくと、その男の子が口を開いた。
「保健委員のトラファルガー・ローだ。寝てろ、松井屋。」
「屋…?まぁいいや、そうするね。ロー君。」
ローの視線を感じながらも、優美はベッドに入り、すぐに眠りについた。