火拳と私と。

□008 体育祭
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梅雨も明け、快晴が続く頃。学校では一年の中でも大きな行事が迫っていた。



「今日はあれだ、なんか決めるんだ。あー…、忘れた。もういいや。」


「よくねぇよ!!」



皆が突っ込む中、ロビンだけが「体育祭じゃないかしら?」と冷静に指摘した。



「おぉそれだ。さすがロビン。ってことで、勝手に決めておいてくれ。」



そう言うと青雉は、いつものアイマスクをして眠りについた。


ここ学校の体育祭は、クラス対抗になっている。1年B組、2年B組、3年B組で一チーム、という仕組みだ。

種目は、徒競走、二人三脚、借り物競走、リレーなど様々。


優美は楽しそうだからという理由で借り物競走を選び、足に自信のあるエースはリレーに立候補した。



「今年のB組は圧勝だな。俺とルフィとマルコがいるんだからな!」


「マルコ先輩って運動神経いいの?」


「あいつは凄ェぞ。本気出したら青く燃えるんだ。」



青く燃える…?

大きな疑問が優美には残ったが、気にしないことにした。



「あ!そうだ優美、今年も弁当頼んでいいか?」



エースの家はルフィとガープの三人暮らしのため、普段からお弁当は購買で済ましている。

しかし体育祭の日は購買が開かないため、去年は優美がエースの分のお弁当も作ったのだ。



「なんならルフィの分も作っていく?」


「いいのか?ルフィも喜ぶぜ!」



嬉しそうに笑うエースを見て、優美も自然と笑顔になった。
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