Bluebird

□004 出会い
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モビーディック号は、ある島に上陸した。

大きくはないが栄えた街もあり、ログは1週間程で溜まるということで、皆それぞれ買い出しなどで船を下りた。


華乃はレイと二人で街に出る約束をしており、共にショッピングなどをして楽しんだ。

するとレイがお洒落な雑貨屋を見つけ、その中に入る二人。




「見てレイ、このネックレス可愛くない?」


「あら、本当ね。華乃に似合いそうよ。」




華乃が手に取ったのは、青い小さな宝石の付いたネックレス。

それに一目惚れをし、買うことに決めた。




「レイ、お待たせ!」


「ちゃんと買えた?」


「うん! はい、これ、レイにプレゼント。」


「私に?」




レイが受け取ったのは、先ほど華乃が買ったネックレスの色違い。




「この赤、レイに似合うだろうなって思ったからさ!」


「ふふっ、ありがとう華乃。大切にするわ。」




一通り街をまわり終えた二人は、船へ戻ろうと歩き始めた。

すると二人の向かい側から、数人のガラの悪い男達が歩いてくる。

案の定、そのチンピラは二人を見てニヤニヤしながら近寄ってきた。




「そこの美人二人、今暇?」


「うわ、二人とも俺の超タイプ。」


「ちょっとだけ付き合ってくんない?」




騒ぎを起こすのは良くないので、二人は無視しようとしたが、華乃は男に腕を捕まれ引っ張られる。




「ちょっと……!」


「チッ……大人しくしてれば調子に乗りやがって。」




レイがキレそうになったその時、突然現れた誰かによって、華乃は男から引き離された。




「なんだテメェ。」


「やめろ、困ってんだろ。」


「あァ?」




チンピラが男に殴りかかろうとした瞬間、男は素早くそれを避け、逆にチンピラの腕をひねり上げる。




「いでででっ!」


「失せろテメェら。」


「…チッ、行くぞ!」




男が低い声で威嚇すると、チンピラ達は足早にその場を去っていった。
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