NARUTOごちゃまぜ

□宝物
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―兄さん!今日は修行に付き合ってよ!―


無邪気なサスケが、イタチの側へと駆け寄ってきた。


―許せサスケ、また今度だ―


イタチはいつものようにサスケの額をこずいた。その瞬間、サスケが急に成長した。


―俺はお前が憎い―


冷え切った殺意に満ちた目がこちらを見ていた。


「サスケ!?」


その瞬間、イタチは気がつくとベッドの上だった。もちろんサスケはいない。



「そうか…夢か…」



イタチはゆっくりと起き上がり、身支度を始めた。


“サスケ、お前とは昔のようには戻れないのだろうな…”


昔は父や母が居て、仲間も沢山いた。それに、一番大切なサスケがいた。


今に不満があるわけではないが、最愛の弟に復讐対象として命を狙われながら暮らすのはつらかった。しかし、これもすべてサスケのため…。



あの夜のことを正直に話したらサスケと昔のようになれるだろうか…と考えたこともあったが、どんな理由であれ、イタチが父を、そして母を殺したと言う事実は変わらない。



あの事件を境に、サスケは復讐にとり憑かれてしまった。



そして大蛇丸の呪印まで抱えている。



“サスケを助けたい…!”
イタチはその一心で、大蛇丸の呪印を消す方法を探した。


しかし、暁に所属しているイタチは常にツーマンセルなので、なかなか思うように情報収集が出来ない。


なので、鬼鮫が別の任務に出ている時を見計らって、密かに行動していた。


今日も、朝から鬼鮫が居ないので大蛇丸のアジト跡地を訪れていた。そして、ようやく呪印についての資料を見つけたのだった。



「これでサスケを助けられる。」


イタチは安心し、大木にもたれかかった。



「ゴホッ!ゴホッ!!」


イタチは苦しそうに咳き込んだ。口を押さえていた手には血が付いている。



「もう長くないな…」



自分の死を悟ったイタチはいつもよりも多めに薬を服用し、立ち上がった。



“最期にもう一度サスケの顔を見たい。サスケの未来を切り開いてやりたい。”



そして、イタチはゆっくりと立ち上がり、歩き出した。



「サスケ…俺がこれからする事を許してくれ。





お前は俺の宝物だ…」



イタチは微笑み、最終決戦地へ降り立った。















最後まで読んで下さり、ありがとうございます!!!思いの他短くなってしまいました

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