メリーゴーランド
□第七話 昔と涙
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『まだ、地球には何もなくて
僕は<楽園>を一回作った
そして、動物を作った
一人では寂しかったから
色々な木の実や動物を沢山作った』
「それで動物や木が存在するんですね」
『そうだよ。
でも物足りなかった。
そこで僕は自分の骨で自分と同じ感じに<人>を作ってみた
その子には<アダム>と名づけたんだ。」
「人間、っと言うことですか」
『…そうだよ
僕とアダム、でもまだ足りない
そこでまた僕はアダムの骨を使って
今度はアダムと少し小柄な子を作った。その子には<イヴ>と名づけた』
「人間の男女、ですか?」
『そう言うことになるね。
僕はとても幸せだった
三人で仲良く暮らした
でも僕は二人に少し約束をしたんだ』
「? 約束?」
『<知恵の木の実だけは食べてはいけない>っとね』
「知恵のみ?」
『その名のとうり知恵が付く実だった。
それを二人が食べてしまうと自分が<人間>だと分ってしまうから』
「それがいけないんですか?」
『僕と違うと分ってしまうから…
僕は神で二人は人間だった
恐れられるのが嫌だった
だからだよ。』
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