きらきら
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「ナイッサー！」
「もう一本！」
「カバーカバー！！」
「ナイスレシーブ！！」
「あかーし！もう一本だ！」
「木兎さん！」
体育館に響き合う声とシューズ音、それからボールの音。
赤葦に連れて来られた結那は体育館に入ると例の赤葦の禁断の恋の人(？)と目が合い「あー！昼休みの子！」と指差された。
それから結那と木兎は互いに自己紹介を済ませると、あーだこーだ喋る木兎にうんうんと頷いてちょこちょこ話す結那に、何故か木兎に気に入られた結那はパイプ椅子に座って練習風景を目を丸くしながら見ていた。
「ゆっちゃん、どうだった！？」
「…す、」
「す？」
「凄いです！！あんな大ジャンプ人間業じゃないです！もはや神業です！」
「！えへへっ」
「ボールが上がった瞬間、わって動き出してて誰がボールを打つのか全く分からなくてっ、そしたらボールがドゴンッて！あっという間でした！」
「うんうん」
「強烈なボールを止める選手、拾う選手たちや繋げる選手たちのファインプレーに瞬きも忘れて見入って凄いの一言しかなくて！でもドバンッと決まるとこう体が奮えたってわあっ！！てなりました！バレーボールすごく面白いです！！」
「だろーー！！次はさっきのよりもっとスゴイの見せてやるからなゆっちゃん！」
「はい！」
身振り手振りで話す結那の言葉に超絶ご機嫌な木兎。
バレーボールは授業以外見たことがなかった結那は間近で見たバレーボールのスピードと威力と音に純粋にビックリしたのに、更に凄いのを見せる！と言った木兎に期待の眼差しを向けていた。
そんな木兎と結那を少し離れた場所で赤葦たちが見ていた。
「なんだろうな……癒される感じ」
「木兎とは全く違うな〜」
「あんな親しげに話す木兎が羨ましい」
｢｢それな｣｣
「木兎もあの子の事気に入ってるしな。赤葦の次に」
「鷲尾先輩、瑞貴さんの前でそれは言わないでください(勘違いが更に拍車をかけるので)」
目元を緩める木葉と猿杙に木兎を羨ましい目で睨み付ける小見。
いつもなら休憩中でも木兎の練習に付き合わされて休憩にならなかったメンバーだが、結那にバレーのアレコレを教えているのに夢中なのか、休憩中に練習するぞ！の声が掛からなくてホッとしているメンバー。
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