その他ハイキュー!!
□また明日
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昔、一巻発売記念に書いた奴
おかしいとこは見逃してください…
『でさー影山のヤツ酷いんだよ!』
「ふーん…」
手元にあるケータイから聞こえる懐かしい声。
どういうつもりかは知らないが、最近中学の同級生であった日向から毎晩電話がかかってくる様になった。
『コージーちゃんと聞いてんのかー?』
「…聞いてるよ」
『本当?』
「ああ」
最初は、毎日かけてくれるのがとても嬉しかった。
でも、日向が話す事と言えば、
『今日の部活スゲー楽しかった!スパイクが何本も決まって…』
バレーの事
それから、
『でも、影山のヤツがさ…』
影山飛雄の事
喧嘩をよくするらしいが、日向の話を聞くかぎり案外上手くやっているらしい。
だけど日向からそいつの事を聞いているうちにわかった。
アイツは日向の事が好だ。
日向が毎晩俺に電話をしてると知った時、止めろと言ったらしい。電話の日向の様子からするときっと分かってないが。
他にも色々あるが、
日向は全然気にしていない。
「止めなくて良いのか?」と聞いたら、逆に「何で?」と聞き返されてしまった。
(まぁ、日向らしいか。)
日向は鈍くて純粋だから。
影山の気持ちも、俺の気持ちにも“まだ”気付かないだろう。
(俺が気付かせてやるけど。)
『おーい、本当に聞いてんのかー?』
「聞いてるよ、」
『まぁ、いいや。あのさ、』
「なぁ、」
日向の声を遮って聞く。
『…なに?』
「今度、試合あるんだろ?」
『あ!それを言おうと思って電話したんだった…』
おい、とクスクス俺が笑うと日向は少しむくれた声で、なんだよー!と怒った。
「それ、見に行っていいか?」
『来てくれるの!?』
「当たり前だろ」
『ありがとう!』
「っ止めろよ、照れる。」
『でも、本当にありがとう!イズミンも呼べたら呼んで!』
「おう」
『じゃ、またね。』
「また明日。」
『!うん、また明日。』
プッっと言う音と共に日向の声は消える。
「さて、王様からお姫様を奪う準備をしなきゃな」
…試合まで1週間。
また明日
最近聞くようになった君の挨拶。
(この挨拶は)(何時まで聞くことが出来るのか)