V.G

□オマケ
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学校自体違うアサカとの待ち合わせは待つ時間がとても長い。メグミは食堂で三和を捕まえていた。

「来た来た来たぁああああ!大学初の夏休み!ね、ね!タイシ何処か一緒に行こうよ!私、張り切っちゃうよ!」
「おー悪ぃなメグ。うち(ヴァンガード)のサークル入ったからには合宿だぜ?朝昼晩ヴァンガ、ヴァンガ、ヴァンガ三昧だ。寝かせねぇぜ(櫂が)?」

 何を言っているんだと先導者は語る。メグミとしては大学受験は櫂と三和からのスパルタで指導を受けやっと念願の同じ大学に入れたのだ。1年ぶりにヴァンガを手にすることが出来たメグミはブランクを感じさせないほどの腕をこの間は道中であった可愛いらしい深紅の髪の男の子に見せつけてきたそうだ。相変わらずのヴァンガバカである。しかしそんなメグミも櫂主催の合宿は嫌であった。強いファイターがいると聞き付けると雪山にでも行く櫂は合宿でもそれを実行。着いていくことになるのであった。櫂が高校3の時は新しく1年が入ろうとしたが櫂のせいで逃げられた。原因は櫂の合宿だ。

「なにそれ、高校と変わらないじゃんか!」
「覚悟して入ったんじゃねぇのかよ!」

 メグミのサイドテールを引っ張り三和はひきつった笑顔をみせる。が抜けるぅうう、禿げるよぉおおお!と騒ぎぎょひゃああ!と仕舞いにはどこぞの金魚草のような泣き声をあげるメグミに三和の方が絶えられなくなったのだった。

「全く、相変わらず変な鳴き声あげてるのね。迷惑よ?」

 お昼なのか購買で売っている可愛いらしいサンドイッチに紅茶のチョイスのアサカ。三和に軽いチョップなのに対しメグミにはペットボトルで叩いてきた。ナニコレ(差がある)珍百景。

「アサカ嬢のどS!」
「わざわざ此処に会いに来てるだけ感謝しなさいよ。」

 本来の目的であるアサカ嬢だ。三和は女子だけにしておこうと席を離れようとするがアサカとメグミの両方に捕まり二人の間にへと座らされる。三和はそろそろ解放されたかった。

「待つのじゃ!三和太子!」
「そちは未だ帰さぬ!」

 突然口調が古めか敷くなる二人にまさか……と三和は顔をひきつらせた。

「太子、タイシ!もー一回さ、三和太子やってくれない!?」
「そうよ、なかなか盛り上がったみたいじゃない。」

「なぁんか、オレいやーな予感しかしないんすけど。」
「いや、実はね。」
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