Long(wrtr)

□太刀川隊の日常
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「あ!!!!!!」



界境防衛機関「ボーダー」
彼らは近界民と呼ばれる侵略者から、「こちら側」の世界を守るために結成された組織である
日夜近界民と戦う彼らの、本部基地の多くの部屋の中の一つの太刀川隊作戦室で絶叫が響き渡った



「まずい……」



そう頭を抱えているのは太刀川隊隊長、太刀川慶
冒頭の絶叫を上げた張本人だ




「柚、お願いが「嫌だよ」まだ何も言ってないけど!?」

「どうせ太刀川さんまたレポートやってなかったんでしょ?」



そう溜め息を吐きながら苦笑いをするのは、太刀川隊スナイパー岩城柚
ぱっと見高校生にしか見えないが、こう見えて19歳の大学生だ



「何故分かった……!?」



まさか柚も迅のサイドエフェクトが!?と騒ぐ太刀川を見ながら岩城が続ける



「いやいつもの事だし。というかこれから防衛任務だよね?柚宇」

「うん。あと15分くらいかな〜?」



ゲーム片手にそう答えるのは太刀川隊オペレーターの国近柚宇。



「まさか!!」

「いや、じゃないとここに人集まらないし」



饅頭を頬張りながら岩城がそう答えると、ガチャとドアの開く音がした



「こんにちはー」

「あ、出水」



彼は出水公平。太刀川隊のシューターだ



「こんちは、柚さん柚宇さん。……太刀川さんどうしたの?」



頭を抱えて机に突っ伏する太刀川を指差して問う



「今日提出のレポートやってないんだって」

「あぁ……」



「またか」とでも言いたげな顔で出水は太刀川を見つめる



「出水、手伝ってくれ!」

「駄目だよ太刀川さん高校生にすがっちゃー」



岩城が防衛任務に行く仕度をしつつそう言うと、出水も続けて



「というかもう時間ですし。太刀川さん、お先に〜」

「先行ってるよ〜太刀川さん」



さっさと仕度をした二人はそそくさと隊室を出てしまった


「この薄情者が〜〜〜!!!」

「太刀川さんうるさい〜」●●
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