短い小説

□愛しい愛しい愛しい
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あぁ愛しい
こんなにも愛しい人がいるなんて
人生まだ捨てたもんじゃないよね
「あ、アブくん?」
「んー?」
「なにもってるん…?」
そんな目でみないでよ。
「あーこれね」
「それ、あぶないんやで?」
その怯えきった目
「俺の名前にかけてるの?はははさすがー!」
「えっ・・・は、はは…」
声では笑ってるのに
「なんで震えてるの?寒いの?」
「い、いや・・」
顔はまるで真っ青
「ほら、こっちおいで。あっためてあげる」
「だっ大丈夫や!」
そんな表情されるとな
「それよりも、」
「?」
「それ」
「これが?」
「そんなの危険やからしまってきて・・・」
「・・・・」

ほんとさ

「ごめんね無理」

興奮する

「どうするの?それ・・・」
「これはねー」
そっと屈むとレトさんは座りながら少し下がった
それでもお構いなしに近づいて抱きしめた
「えっ」
「俺のレトさんをつないでおくための首輪代わりだよ」
そして首の後ろに包丁を立てて弱い力で上から下へなぞる
すごく震えている
可愛い
「ほかのところにいっちゃやだよ?」
声も出ないのかな
まぁいいや
「大好き・・・」




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