長い方

□ハリポタパロディ2
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授業には走り込みで間に合った
俺をいじめてたやつは間に合わずに怒られていた
しかし今はそんなことどうでもよかった
(おれも彼のように・・・)
かっこよく魔法を使って人々を助けたい

その日を境に俺は勉強を頑張った
朝起きて軽く予習して授業で先生の話を聞き夜中まで頑張った
今日も木の陰の下でノートを書いていた
「頑張ってるなぁ」
「あっ!先輩!」
「先輩なんてやめてよ。いいよアブで」
「ア、アブ?」
「この世界では偽名が命を守るカギになっているかもしれないんだ」
「なるほどな・・・」
また一つ知識が増えた
「じゃあ俺はレトルトや!!」
「レトルト?なんで?」
「この間読んだ本に出てきたんや!めっちゃかこええんで!」
「へぇいいじゃん。ならレトさんだね」
「いきなり略すんか!」
「そっちのほうが呼びやすいよははっ」
あの日から何度も何度も彼、アブさんと話すようになった
しかし不思議なことにアブさんは外で会うことがほとんどで全くと言っていいほど寮で会わない
それはおろか、いつあの木の場所に行っても絶対にいるのだ
本当に不思議な人だった

その日も俺はアブさん目指して談話室で勉強をしていた
消灯ぎりぎりで寮のドアが開く音がした
「あれ?」
「うあ?」
アブさんだった。
「まーだ起きてたんだぁ」
「あ、アブさんこそこんな時間にお帰りですか」

「まぁね。友達と飲んでたら遅くなっちゃって」
「飲んでたぁ!?」
「あぁ、お酒じゃないよ。まぁ宴会的な・・・」
「つまりジュースってこと?」
「そうそう」
ジュースかぁ・・・そう聞くとなんかかっこ悪いけど今二年生だし流石にお酒はないか
「にしてもご苦労だねぇ。授業とか眠くならないの?」
「あー・・・」
確かに最近はすごく眠い。寝ていることなんてしばしばだ
「頑張るのはいいけど休まなきゃ学習内容が頭に入ってこないよ」
「うーん・・・」
「何かわからないところがあったら教えてあげるからさ、今日はもう寝な?」
そう優しい笑顔で言われて頭を撫でられると急に眠くなる
「じゃあそうするわー」
「うんうん。おやすみ」
「おやすみー」
軽く挨拶を交わして俺は部屋に戻り意識を遠くした
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