賢者の石

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ホグワーツというところはどうにも巫山戯た造りになっている。
階段は動くし、扉は一々注文をつけてくる。
壁の絵画や肖像画はしょっちゅう訪問しあっているし、
予期せぬところでゴーストに出くわすと無駄に絡まれる。

そんな学校でハリーはウンザリしつつも楽しい生活を送っていた。

「今日は何の授業だっけ?」
「スリザリンの連中と一緒に、魔法薬学さ。
スネイプはスリザリンの寮監だ。いつもスリザリンを贔屓するってみんなが言ってる。」

ハリーとロンがスネイプの愚痴を言っている。丁度その時の郵便の時間になった。
何百というフクロウが大広間になだれ込み、飼い主に手紙や小包を落としていく。

「あれ?アルフレッドたちに手紙なんて珍しいな。」
「おはよう、フレッド」「おはよう、ジョージ」

視界の少し先でいつも通り眠そうなリオーネと手紙に目を通すアルフレッドが見えた。
向かいの席だったから手紙の内容は分からないが、リオーネが微かに笑ったのはみえた。

「おはよう、ハリー。ロン。
早く食べないと貴方達が嫌いなスネイプ教授に怒られる事になるわよ」

いつの間にか朝食を終えたリオーネがハリー達の正面に座って微笑んでいた。
慌てたロンはオートミールを口に詰め込み、
ハリーはハグリッドからのお茶話のお誘いに返事を書いてヘドウィグを飛ばせた。
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