賢者の石

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木曜日の朝食の時。
例にもよってハーマイオニーは何処からか仕入れた飛行のコツを語り散らかしていた。
周りはウンザリしていたがネビルだけは妙に真剣に聞いていた。

「ロングボトムは魔法族だったと記憶しているんだが、」
「一度も乗ったことがないんだって。
ネビルのおばあさんが箒に近づかせないようにしてたんだって言ってたよ」

其れは賢明な判断といえるだろう。

長いハーマイオニーの講義を打ち切るようにメンフクロウがネビルに小包を持ってきた。
中身は思い出し玉だった。
真っ赤に染まったその玉を握りしめて愕然とする姿が目にとまった。

「アル…彼から。」

袖口を引くリオーネの手の中には羊皮紙が広げられている。

”今夜十一時”

羊皮紙には一言そう書かれていた。

「普通生徒を真夜中に呼び出すか?」
「あら、夜の学校なんて楽しそうじゃない」

飛行訓練の予定が出てからなんとなく不機嫌だったリオーネがクスクスと笑う。
その様子にアルフレッドは気付かれないように小さくため息をついた。
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