守りましょう

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「その本は面白いかな?
私が読んだのは家の書庫にあったものなんだけど、
一年生が読むには随分と難易度が高いと思ったが」

書き上げた羊皮紙のミスが無いことをさっと確認し、インクや本を片付ける。
乾くのを待つ間、本を読み漁ろうと思っていたのだが、
思わぬ来客(?)に内心少し舞い上がっていた。
緩みそうになる口元を軽く引き締める。

「エバンズ嬢が、Mr.は魔法薬学の才があると言っていたが、
闇の魔術の方が興味は上のようだね」

煩わしそうな顔が本から覗く。
そこまで嫌でもちゃんと話を聞こうとするのはいい子の証だ

「私は君のことが知りたい」

真っ黒な瞳が目一杯開かれて零れ落ちてしまいそうだ。
バタバタと音を立ててスネイプが立ち去ると入れ替わるようにウィルが顔を出した。

「あんまりいじめちゃダメだろ」
「いじらしくなってしまって、つい…ね
いじめたつもりは無いよ」
「ナイルは自分の持つ影響力ってやつをちゃんと理解する必要があるね」

一体なんの話だ?
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