守りましょう

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「で、その後はどうしたの?」
「どうもこうも、そのままウィルと戻ってきてしまったからね」

ベッドの上にペタンと座り込んだリーマスはクッションを抱え込みながら器用にホットココアを飲んでいる。
月に一度のこの光景も習慣となっては違和感もなくなった。

「ねえ、ナイル。君はクリスマス休暇は家へ帰るの?」
「いや、帰らないよ」

これまた器用に組んだ足の上にハードカバーの本を広げ、優雅に紅茶を飲むナイルは事も無げに答えた。

「前に話したと思うけど、私はあの家が苦手なんだ。
逃げられるうちは逃げ回ってやろうと思ってる」

リーマスは、ニヤリと口元を上げたナイルの表情に少しだけ見惚れてしまったと
視線を逸らした。

「じゃあ、次の満月も一緒にいてくれるの?」
「…勿論だよ。
ワーウルフと満月を過ごすなんて特殊な体験、なかなかできないからね」

口につけたナイルのティーカップの中は空だった
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