秘密の部屋

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翌日、少しのんびりと起きたリオーネが談話室に下りると
アルフレッドはソファーに埋もれつつ本を読んでいた。
アルフレッドが読んでいたのは「狼男との大いなる山歩き」
今年の闇の魔術に対する防衛術の教師の一つだ。
リオーネに気がつくとアルフレッドは苦い顔で本を閉じ、
二人で大広間に向かった。
どんよりとした灰色の曇り空を写す大広間の
グリフィンドールのテーブルにはハーマイオニー、ロン、ハリーが座っていた。

「おはよう」

リオーネが声をかけると、三者三様に驚いた顔を上げた。
アルフレッドがとったトーストに卵とベーコンをのせ、かぶりつく

「聞いたよ、空飛ぶ車だってな。
相変わらず面白いことするよな、二人は」

クスクスとアルフレッドが言うとハーマイオニーはキッと目を釣り上げた。

「ふくろう便の届く時間だ。
おばあちゃんが、僕の忘れ物を送ってくると思うよ」

二人が一枚目のトーストを食べ終える頃、頭上が慌ただしくなり、
百を超えるふくろうが大広間を旋回して、生徒たちの上から手紙や小包を落とした。
アルフレッドの肩に止まったルノーは日刊預言者新聞と手紙を二通纏めた紐を咥えていた。
一通はマクゴナガルから、列車から送った手紙について感謝を述べたもの。
もう一通はスネイプからだった。

「アル、これを見て」

日刊預言者新聞を開いていたアルフレッドは手紙を通して読み終えると小さく吹き出した。

「なにこれ、Mr.からだろ?ヤキモチ?」

マクゴナガルに手紙を出して、
スネイプには知らせていなかったことに対する文句が紙いっぱいに書かれていた。
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