秘密の部屋
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「ポリジュース薬だ?!」
「わー!アルフレッド、しー!声が大きいよ」
ロンは大慌てでアルフレッドの口を塞ぎながら辺りをキョロキョロと見回した。
明日に控えるクィディッチの試合に向け賑わっている談話室では
ちょっとやそっと声を上げたところで気にする奴はいない。
ハリーは明日に備えサッサと自室に戻っている。
「ロン、そろそろ放してくれないとアルが窒息しちゃう」
ロンが恐る恐る手を離すとアルフレッドは鋭く目を釣り上げ肩で息をした。
「それで、ポリジュース薬なんて一体どうして?」
「僕らマルフォイが犯人だと思ってるんだ。
だから、それを確かめる為に必要なんだよ」
力説するロンの隣でハーマイオニーがこくこくと首を縦に振った。
「それで?俺たちにそれを話して、どうしたいんだ」
「やっぱり話が早いな!
ポリジュース薬の材料で二角獣の角の粉末と毒ツルヘビの皮の千切りが必要なんだ」
「それはまた…」
アルフレッドが視線を下げると、隣では自分の足を抱えたリオーネが
にやりとイタズラを思いついたように口元を動かした。
アルフレッドは嫌な予感が背中を這い上がってきて、
ヒクリと口が震えるのがわかった。
「わかったわ。家にならあると思うけど、それじゃ間に合わないのね」
リオーネの問いにロンとハーマイオニーが頷くと、
リオーネは酷くご機嫌にふふんと笑った。