賢者の石
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「この様な時間に出歩いているとは、校則違反で罰せねばならないな」
「御自分で呼び出しておいて不当ではありませんか?
Mr.スネイプ」
もうそろそろ十一時の鐘がなるだろうか。
昼間魔法薬学の授業が行われる地下室は、夜では勿論暗く
僅かに差し込むリオーネの髪だけがキラキラと光っていた。
「両親にそっくりだな、お前達も」
「”達”と言うのはポッターの事が含まれていると解釈していいんだな」
蝙蝠の如く黒いローブに身を包んだスネイプは片眉を吊り上げた。
「御用件は?」
出された紅茶は薬草のように苦い。
リオーネは一口だけ口をつけたが、アルフレッドは見向きもしなかった。
「何処までしっている」
「「すべて」」
「でも教えてあげない。まだね」
「俺たちがあんたを信用していないから」
月の角度が変わってスネイプの表情が露わになる。
憎々しげにも悲しそうにも見える。
「ダンブルドアには」
「話していない。父さんはあの人の事を最後まで信用しなかった」
「でも彼に比べたら貴方は信用に値すると思ってるわ」
「「ある一点を除いては」」