守りましょう

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『貴方という人は本当に!我が一族の恥です!』

朝食を食べるため寝ぼけ眼をこすりながらも大広間に向かった。
その大広間で聞こえた吠えメールの甲高い声にナイルは大いに眉を顰めた。

「おはようナイル。今日はいつもより眠そうじゃないね」
「寝癖がつかないのが羨ましくもあり恨めしいな」
「おはよう、二人とも」

シリアルにドライフルーツを入れてスコットの正面に席に着くと、
隣のウィルがかぼちゃジュースをゴブレットに注いで机を滑らせた。

「一体なんの騒ぎだい?」
「二年前のナイルが今年の一年生にいたみたいだよ。」

ふーん…と言って声の方を見たが人だかりになっていて中心人物はわからなかった。

「ナイル、」
「ん?」

向かい合って座っていたスコットがナイルの後ろを小さく指差す。
示された先をナイルとウィルが振り返ると、三人の一年生が立っていた。
一人は我が寮グリフィンドール生だが、後の二人は緑のスリザリン生だった。

「あの、私、ダイアゴン横丁で助けてもらって、そのお礼が言いたくて…」
「知り合いかい?」

赤い髪の少女が顔を少し赤く染めながらナイルに話しかけた。
その様子を茫然と眺めるナイルにウィルがこっそりと耳打ちした。
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