守りましょう

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ハロウィーン以降、
三日に一度ぐらいのペースで一年トリオに何かと勝負を挑まれ続けたナイルは、
そろそろ回避方法を編み出し始めた。
といっても、後一週間ほどでクリスマス休暇に入る。

「一年が経つのは早いねー…って顔してるよ。ナイル」
「つまり、間抜け面だったということかな。ウィル」
「そんなことは言ってないよ」

魔法薬学の教えを請うたリーマスと、あれでも一応…そんなことを言ったら怒られかねないが、
一応でも魔法薬学主席のスコットを部屋に残し、ナイルとウィルはそれぞれ自身の宿題の資料探しに図書館へ向かった。

「ナイルの探し物は?」
「古代ルーン文字の資料と、DADAの面白そうなものがあればと思ってるよ」
「と言うことは、クリスマス休暇に家に帰るつもりはないんだね」
「あんな家、帰るだけ無駄だ。
そんなことはいいさ。ウィルの探し物は、占い学かな」
「そうゆうことばっか言うんだから…
その通りだよ。自分でもなんで取ったのは未だに疑問だよ」

ガックリとため息をつくウィルをナイルは楽しそうに笑う。
雪は降らずとも冷え込んできたホグワーツの廊下は人影が少ない。
寮の入り口から図書館までの道のりは地味に遠いがナイルが一頻り笑うには丁度いい距離だった。
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