秘密の部屋

□02
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やけに多い魔女を掻き分けフローリシュ・アンド・フロッツ書店に向かう途中
フレッド、ジョージ、リーの三人組に会った。
ギャンボル・アンド・ジェイプスいたずら専門店から出てきたところで、
手には大量の花火を抱えていた。

「アル、そのうち彼等みたいになりそうね」
「いいじゃないか!」
「大歓迎だよ!」

いたずらグッズに興味津々のアルフレッドを引き込もうと
双子のウィーズリーが躍起になっている。
ため息をつくリオーネは何故だかリーに慰められた。
暫くして、まだウィンドーショッピングをするという
三人と別れ、書店へ向かった。
書店の前にできた真っ黒い人集りに二人は唖然とした。
押し合い、へし合いながら中に入ろうとする魔女たち。
その理由は、上階から下がる横断幕にデカデカと書かれていた。

サイン会
ギルデロイ・ロックハート
自伝「私はマジックだ」
本日午後12:30〜

「ということは、中にアレがいるわけか」
「アレとか言わないの」

アルフレッドは盛大に顔が引きつった。
ドアのところ、当惑顔で立つ魔法使いが一人で
人集りから本を守ろうと頑張っていた。

「あの、ここに書かれた本を二冊ずつ頂きたいのですが、」

新学期の教科書リストを見せると、魔法使いはヘコヘコしながら
基本呪文集(二学年用)
そう書かれた本を二冊持ってきた。
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