彼岸の鬼

□木舌と晩酌
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乾杯、という言葉から晩酌が始まった。無事仕事を終えた後のお酒は本当に美味しい。
私は一気に煽るようなタイプではないから、ゆったりとグラスを傾けていく。流石は蟒蛇。良いワインを持っている。

「で、仕事はどうだった?」
『まあ、いつものパターンだね。反省の色は無しだから無理矢理連れて来た

「そうか…大変だったねー。どんな子だったっけ?」

成程、わざわざ来るように言ったのはこの為か。要するに、私に愚痴らせてストレスを軽くしてくれるらしい。
そう言えば以前、木舌だったか、佐疫だったか、「頭堂は溜め込んで自爆するタイプだ」とか何とか言われた気もする。なかなか酷い言われようだが、周りがそう思っているのだ。素直に受け入れよう。
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