SS書庫
□数秒
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[ 今日は熱があるので休みます。 ]
朝から紅葉からメールが届き、何事かと少し上がったテンションはなんなく突き落とされる。
病気とは無縁だと言っても過言ではない紅葉が、学校を欠席するということ。それは僕にとって、天と地がひっくり返る程、珍しいことである。
[ 分かりました。ノートならいつでも貸しますよ。お大事に。 ]
うら哀しい気持ちで "送信" と書かれた箇所をタップする。スマートフォンを握りしめ、何の変哲もない青空を仰いで溜息をこぼす。
案の定、僕の学校へ向かう足取りは重くなったわけである。
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