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□相身互い身
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これはもう以前の話だが、紅葉は女子にとっては羨ましい存在だね、と親友に言われたことがある。
ありもしない噂が流れ、誰かの口から真として語られた所為で、非常に肩身の狭い思いをして過ごしていたのも、また事実である。


ある日は、顔も名前も知らない先輩に「JOJOは私のものよ!」とヒステリックな声で叫ばれ、またある日は、差出人不明の罵詈雑言の綴られた手紙が届いた。

その有様が続く中で、嫌がらせの発端が全て空条承太郎にあるという事が判明した。
空条の傍でちらちらと彷徨く私が、どうにもこうにも不愉快だったらしい。


私はこの誤解をどうしたら良いものだろうかと頭を抱えた。が、如何せん思考力が足りない所為なのか、打開策など一向に見つからない始末である。
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