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□マスカラ
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久しぶりに仗助君とデートに行けるとなると、遠足前の子供のように全く寝付けない。

「紅葉の行きたいところならどこでもいい。」と、あの綺麗な眼差しで見つめられ、あの脳髄に直接染み込むような声で言われ、ぐらりと倒れない女がどこにいるだろうか?
いや、この場合、同性であってもぐらりと来てしまうのではないだろうか?

如何せんそんな事はどうでもいい。
いつの間に寝ていたのかわからないが、感覚的にはいつもの半分程度しか睡眠していないように感じる。
寝惚け眼を擦って、彼の姿を思い浮かべ、少しニヤつきながら、ベッドから跳ね起きた。




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