菖蒲の物語〜獄都事変〜

□照れ隠し
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「佐疫、菓子の作り方教えろ」

「うん、その前に片付けようか?」

田噛がツルハシで半壊させたキッチンの中、佐疫は青筋を立てながら笑顔で銃を向けて言った

――――――――――――――――――――――――――――――――――

「一体どうしたの?いきなりお菓子作 り何て」

半壊したキッチンを2人で片付け佐疫が本題をきりだした。

「その…あぁー」

田噛みはしばらく意味の無い事を言っていたが意を決したのか口を開いた。

「平腹に作ってやろうと思ってな…、お前斬島によく作ってんだろ?」

そう言われて納得した。最近平腹と田噛は付き合い始めたのだ。(佐疫と斬島も付き合っているが佐疫が上だと知ると高確率で驚かれる)確かに平腹は食べることが好きだ。先日も斬島が好物のケーキを食べていたところ、平腹にとられ半泣きになっていたのだ。蛇足だが、平腹は後で佐疫に殺された。

「平腹、斬島のケーキ取っちゃうくらい食べるの好きだからね」

「…ケーキ1ホールは食い過ぎだろう…」

「可愛いから良いの」

「惚気るな。で、なんか作って作ってみてぇんだがよくわかんねぇ」

田噛は珍しく困惑している。

「良いよ、教えてあげる」

「頼む!!」

「じゃあ〜、マフィンにしようか。ホットケーキの粉とアイスクリームで作れるよ」

「…本当にか?」

(※本当に作れます。作者の家のわりと定番おやつ)

「じゃあ、早速作ってみよう」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

材料
・ホットケーキの粉・スー○ーカップ

「これだけだよ」

「本当かよッッ!!」

「うん、後入れ物は紙のカップね」

「おぅ」

@まずアイスクリーム(○ーパーカップ)を電子レンジなどで溶かします。

Aホットケーキの粉(一袋分)に@を入れて粉が溶けるまでよく混ぜます。

B紙のカップにAを8分目まで入れて焼きます。


「はい完成」

「温度と時間どこいった!?」

「駄作者が忘れたんだよ、定番とか言ってたのに」

「役にたたねぇなぁ」

その直後

「田噛は居るか!?」

斬島が焦った様子で入ってきた。

「どうしたの?斬島。平腹と任務って聞いてたけど」

「平腹が任務先で大怪我を負った。任務は終わったが…ひとまず田噛に伝えたほうが良いと思ってな。」

斬島がそこまで言うと田噛は作ったばかりのマフィンを持って医務室に走った。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

「田噛〜、ひで〜よ」

「うるせぇ、このバカ」

田噛は斬島から話を聞いた後全力疾走して来たのだが平腹は普通に起き上がり
『田噛〜、ただいま〜』

と言ってきた。それに田噛がキレ、殴った。そして冒頭に至る。

「田噛、田噛」

「…あぁ?」

「ソレ何?」

『ソレ』とはマフィンの事だった。

「…やる」

「うぉぉ〜、ありがとー」

平腹は早速食べ始め『うめぇ』と言っている。

「田噛、田噛」

「今度は何だぁ?」

「ありがとな」

そう言って平腹は田噛の頬にキスした。

「?田噛顔赤いぞ?」

「うるせぇ!!!!」

結果
平腹は田噛にツルハシで殴られて死に、木舌が発見して絶叫しました。

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