刀剣乱舞〜掃除屋奮起劇〜

□幕開け
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鍛刀部屋は、ここか。出来そうだね。妖精さん達も、元気みたいだし。


「鍛刀をしないのですか?」
「しませんよ。ここを去るんですから、作ったて置いてくだけですよ。それに、必要なないです。結局、理解なんてされないもの。
「小さい声で言っても私には、理解できません。アレなら、わかるでしょうがね。」
「アレとは?」
「へし切りですよ。」
「長谷部の事ですか。宗三は、長谷部の事が嫌いなの?」
「嫌いですよ。最後まで忠誠を誓っていたんですから。あんな男に。」
「そうですか。」


嫌いななれるなんて、良いね。何にも、思えなくなった私は、ここの神様達よりも醜クテ、キタナイ。


嫉妬なんて、できないのに、羨ましいなんて、思っちゃいけないんだから。私は、誰からも必要とされないんだから。





「私は、籠の鳥として生きてきてました。兄と弟は、実践刀としていましたけど、私は、ただの象徴でしかなかった。貴女は、どうしたいですか?」
「私は、主ではないから答えられないよ。次の主にでも、聞いてみたら良いんじゃないの?」







次の主が、私なら良いのに。こう考えてる、私は、もうすぐいなくなりますよね。







宗三side
今までの主と違って、今回の主は変人だった。傾国美人と称される私を前にしているのにも関わらず、私のことをどうでも良いものとして扱った。



「ねぇ、主は、復讐を望むの?」
「復讐ね。」



貴女みたいな、温室育ちの人間なんかに、復讐したい人間はいないでしょう。こんな風に、僕は思っていた。

「復讐したい人間は、私自身。私が、いなければ良かった。私は、イラナイ子だから。小夜みたいに、必要としてくれる人も誰もいないから。私は、復讐なんて出来る人間なんかじゃないの。」
「?」
「なーんてね。復讐か〜、出来るならしたくないよ。死ぬ事が、どれだけ恐ろしいかいなくなる事がどれだけ虚しいか、知ってるからさ。」
「そう。」



彼女の言葉の意味を小夜は、理解していなかったけれど、私には、わかった。彼女が、望まれずとして生まれてきたことを。それを、自分自身の最大の罪として感じては事も。そして、大切な人を亡くしている事も。



なら、なんでわらっていられんですか?笑わないで、辛かった。そういえばいいじゃないですか。





「あ、宗三。」
「何をしているんですか?」
「なぁに、主の笑顔の種類と主の驚かせ方についてだよ。主に驚きを提供すれば、主の目も生き返ると思ってな。」


目が死んでいるか。












君は、もう必要とされているよ。
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