U:ふれあい

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「おかえり!アルバスっっ!」


「ただいま、ローズ」




久しぶりの再開。二人は熱い抱擁を交わした。

「良い子にしていたと、リーマスから手紙で聞いたよ」

いつまでたっても離れないローズを、ダンブルドアは愛しそうに見つめた。

「アルバスいなくて、すっごく寂しかった...」


ますますギュッとくっつくローズ。嬉しそうな顔を隠さずダンブルドアはローズを抱き上げた。

「何かご褒美をあげないとのう」

上機嫌に高笑いしながら自室に向かうダンブルドアを、セブルスとリーマスは黙って荷物を抱え後に付いた。








「校長。新しく届いた手紙がこちらに」

校長が帰城した途端に梟が飛び交った。その量は尋常ではなく、いかに彼がこの世界から必要とされているかが嫌でも分かる。
リーマスはもちろん、その量に呆れたセブルスもなし崩し的に書類をまとめる作業を行っていた。

手を休めることなく一つ一つの書類に丁寧に目を通すダンブルドアの膝の上には、ローズがいた。予定よりも遅く帰ってきたこともあり、一日中ダンブルドアから離れようとしなかったのだ。




夕飯が終わってもまだ作業を続けるダンブルドアに、ローズはチョンチョンと髭を引っ張って話しかけた。


「ねぇ、アルバス?やっぱり、ご褒美欲しい...」




珍しいローズからのおねだり。これを聞かない訳がない。

「何でもよいぞ。Little Lady」

座り直してきちんと向き合うと、恥ずかしそうにローズはもじもじと動いた。

「今日、一緒に寝てもいい?」



その一言に、その場にいた全員がノックアウト。

ダンブルドアはサッサッと書類を投げ出しローズを抱いたまま私室へと歩き出した。



「お土産に買ってきたフランスとスペインの絵本でも一緒に読もうか
の」



そして残された二人はしばらく沈黙を共有した。


「......今日中に何とかしなきゃならないものが幾つかあるんだけどな」


「どうせローズが寝たら戻ってくるだろう。馬鹿なことを言うな」





二人はまだ知らない。


今夜中に何とかしなければならないと言った仕事全て、自分達でやらなければならないということを。



それらが全て、厳密に言えばダンブルドア本人でなくてもできるように計算されて残された仕事だということも。







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