銀魂 ( 沖田受け)

□candy
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初夏の暑さの中、その日沖田くんは万事屋に来ていた。


一応見回りの最中というよりことなのだろうか 、この暑さの中隊服をきっちりと着込んで。
この万事屋は沖田隊長。つまり俺の恋人御用達のサボりスポットだった。

神楽と新八は朝から遊びに行っており、久しぶりに静かだなーっと思っていた矢先にこいつが来たのである。
当の沖田くんは、人の家のソファーに仰向けに転がりながら何かを口に含みもごもごさせている。
あの口から飛び出す白い棒は …


「ねぇ、その沖田くんが食べてるやつ、もしかしたらってか、もしかしなくても銀さんの棒付きキャンディーじゃないの?」

「そうですぜ、旦那が楽しみに取っておいたと思われる棒付きキャンディーでさぁ。」


そう言って口の先から伸びる白い細長い棒をぐいっと引っ張り一気に口の中から引き出した。
口内から出されたことによって眩しく太陽の光を反射する棒付きキャンディー。ちなみにいちご味。

それを沖田くんは見せつけるように掲げ、また口内へとキャンディは戻された。

「ちょっとォォォォ!なに人の所有物我が物顔で食べちゃってんのォォォォ!!」

「旦那の食い物=俺の食い物で合ってましたよねィ?」

「そんな方程式認めないから!どんな数学者が認めようとも銀さん認めないから!!」


そう突っ込むと、楽しそうにクックックッと無邪気に笑う沖田くん。
相変わらず俺のイチゴキャンディーちゃんはヤツの口内に入ったままだ。
時折むごむごと動く桃色の唇にどうしても目が行ってしまう 。

少しだけ、悪戯をしたくなった 。

「でもさ、沖田くんは銀さんのものの訳だから、そのキャンディー銀さんのものになるよね ?」

キョトンとした顔の沖田くん。
が、すぐに驚愕の表情を浮かべる。

「んぅ…んっ! …旦那!?」

アメを口から引き抜きソファーに放り出し沖田くんにキスをする。

舌を差し込んでツルツルしたエナメル質の感触、やわらかい内頬や舌の感触、まだはっきりと残るいちごの甘みを楽しむ 。

「 ふぅぅ…んむぅっ…やだっ…」

脱力しながらも軽い抵抗をしてくる沖田くん。
後頭部に手をそえて更に口付けを深くし、

奥に引っ込められている舌を絡める。
激しくなる水音 。

「んっ…ふっ…ふうぅっ…だんなっくるしっ」

とうとう息苦しくなってきたようで、
俺の胸板を叩き出したところでキスをやめてやった 。
つーっと唾液が糸を引く 。

耳まで赤くし肩を上下させて大袈裟に息をしながら、いつもよりもとろんとした目で俺を見つめてくる 。

いまだにこういう時、上手に呼吸ができない可愛い子。

「ごちそうさま。沖田くんの口ん中甘かったよ。」

「っ…ちょっと、旦那っ昼間から…」
そう言ってくる割には表情は恍惚をはらんでいる。

「なに、沖田くん昼間っから今以上のことしてほしいの?」

そう言うと、困ったような、何かを訴えるような顔をして押し黙ってしまう沖田くん 。
言わなくてもわかってるくせに…とでも思ってるのだろう 。


「ほら、言わないとわかんないよ ?」


体を密着させて耳元で囁いた後、耳たぶをはむはむと唇で甘噛みする。

「最後までしてほしい?」
耳の中に舌を差し込みぴちゃぴちゃとわざとらしく音を立てながら舐める。

耳の弱い沖田くんにとってこれはかなり応えるだろう 。

「…ぁっ…あぁっ…だん…なっ…もっ
抱いて…さいごまで…してっくだせェ…!」

綴るように、喘ぎ混じりでおねだりしてくる。


あぁ…かわいい。
堪らない気持ちになりそのまま荒々しく押し倒した。

事の発端のキャンディは初夏の室温によっていつの間にか溶けされていた 。


end*

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