銀魂 ( 沖田受け)
□純潔を散らせたように
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いつもの部屋でいつもの行為をしているというのにまるで全く違うもののように思えた。
ジグゾーに監禁され、真選組屯所を爆破すると脅され……いつ餓死してもおかしくなかったあの状態。
総悟の自殺。
後悔なんて言葉では言い表せないぐらい自分を悔いた。
総悟のためなら自分の命などとそう思っていたはずなのに結局俺は臆病者だったのだ。
どうして俺は選択を間違えてしまったんだ、どうしてああなる前に総悟だけでも守らなかったのか。
強く、強く悔いた。
それなのに。
屯所に命からがら戻ると総悟はいつものように自分の部屋で寝ていた。
今までのバズーカとは話が違う。
死んでもおかしくなかった。
恋人を殺人未遂まで追いやり、平然と自分だけすやすやと眠っているのだ。
最初っから俺は弄ばれていただけだったのだ。
総悟のいつもと変わらぬ寝顔を見た途端、
今まで総悟に対して抱いていた感情が
全て、消えて無くなった。
守りたい、大切にしたい 。
そんなものはもう俺には残っていなかった。
怒りが、欲望とも言えぬどす黒い感情へと変わった。