ファンタジー作品

□輝く君に癒される 第1章ー後編ー
1ページ/77ページ

婚約を誓いあってから、一週間程かな。

魔王城はかつて無い忙しさである。

それも俺とクジャが結婚の誓いをした翌日に、クジャはアルドに連絡。
それを聞いたアルドは、盛大な祝福の言葉という名の嫌味を炸裂したらしい。

らしいと言うのも、全てベルから聞いた話だから、何処までが本当なのか分からないけれども。

けど、忙しいのは本当。

大陸を繋ぐ大橋を壊して、落ち着いたノヴァールの部隊は戦地で色々な処理をして、今日には戻るとのこと。
その際に怪我人の受け入れや、戦地での報告などで慌ただしい。

次に俺とクジャの婚約を人族(人間族)以外の種族の長に報告をする。
勿論報告をすると言う事は、返事も返ってくるので、それに追われる。

それの対応がクジャとアルド。

しかもクジャが式典は早い方が良いと言ったらしく、予定では一月後だ。

そうとなったら、俺の式典で着る式典服の仕立てをしなければならない。
服を仕立てる召使いが、ぞろぞろと集まり、俺の身体の寸法を測る。
測るだけならまだしも、デザインの希望などで、何回も打ち合わせを行わなければならない。

巻き添えを食らったのはベルもだ。
式典に魔石を使ったアクセサリーの担当をクジャから任命され、他の召使いと考えているらしい。

式典をするということは、当然結婚披露宴みたいに招待した者を饗(もてな)す。

その任命が執事長のクルト。
席、料理、他の召使いの役割分担などをするらしく。
魔王様となれば....想像も出来ないぐらいの人数らしい。

最後に忙しい理由は、魔王城内と近辺を警備の強化をするらしく、それは戦地から戻って来るノヴァールとアンジェラの二人に任命されているらしい。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ