七つの大罪

□風邪引き妖精王
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ある日のことだった
「キングー!!朝だぞー!!」
いつもの朝、俺の日課は寝坊助妖精王を起こすことから始まる
「キングー!!」
おかしい…いつもならこれで起きるはずだが…
考えていると中から声が聞こえてきた
「……い……お…!!……」
ドア越しのせいで声がよく聞き取れないがバンの声だと言うことがわかった
なんだ?と思いドアを開けると…
「おい!!キング!!起きろ!!」
そこには切羽詰まった声でキングを揺さぶるバンと顔を赤くして苦しそうなキングがいた
「おいバン!!どうした!!」
「団長!!キングが目を覚まさねえんだ!!」
「なんだと!?」
確かにキングは目を覚ましていない
「おい!!キング!!起きろ!!」
顔をぺちぺちと叩くが目を覚まさない
「おい!!妖精族ってのは風邪をひかねえんじゃないのか!!」
「わかんねえよ!!あ…まさか!!」
そう…それは数日前

「今回も俺が勝つぜ♪」
「俺が勝つに決まってる!!」
「もー…オイラは早く帰りたいんだけど…」
数日前……俺達は森に食材を狩りに行っていた…
「お♪キノコ発見♪」
「あ!!ずりぃ!!」
「まったく………あ!!あれは!!団長!!バン!!危ない!!」
「「え?」」
そのキノコはチキンマタンゴだったらしく胞子を飛ばす…が俺達は当たらなかった
「げほっ…大丈夫?バン、団長」
「キング!!大丈夫か!?」
「大丈夫か〜♪」
「げほっ…大丈夫だよ…確かあれは…えーっと…」


「チキンマタンゴの一種で…胞子を吸うと免疫力が下がる…でも…なんでキングに影響が…」
「そんなことよりどうする!!」
「マーリンの所へ行こう」


「なに?キングが?」
「ああ。何か対処法ないか?」
「……とりあえず安静が一番だな」
「ん…」
話しているとキングが目覚めた
「キング!!」
「キング♪」
「よかった…目覚めないかと思った…」
「心配したぜ♪」
「ん…なんか…熱い…」
「しばらく寝てろ♪」
「う…ん…」

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