0615×1122小説
□僕の目を見て4
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ジフンと出会ってから、最初の冬が来た。
冬が好きだっていうジフンは嬉しそうだけど、あったかい方が好きな俺はいつもジフンをカイロにしてる(了承はしてない)。
「はぁ…ジフンあったかい…」
「…おい……」
「ウジも大変だな…」
ウォヌが諦めたような顔で言うけど、そんなんどうでもいいくらいあったかくて気持ちいい。
「どうでもいいけど次体育だよ〜バスケだよ〜」
「あ、そうだっけ。着替えなきゃ!」
そういえばクラスのほとんどがもう着替え始めてた…ジフンカイロに夢中で気がつかなかったわ…
名残惜しいけどジフンから手を離して、自分の席に置いてあるカバンから体操着を取り出しジャケットを脱いで着替え始めようとしたら、
「あ」
ジフンが青ざめながら言った。ジュンが不思議そうに尋ねる。
「ウジ、どしたの〜?」
「体操着忘れた…」
「ええ!?俺の貸そうか!?」
咄嗟に言ったけど、そしたらホシの分はどうすんだよって突き返された。うっ…そういえばそうだった…
「保健室行けば借りられるんじゃなかったか?」
「あ、そうだよ!借りに行こ!」
「そうなんだ…」
「じゃあ僕たちは先に行ってるね〜。行こ、ウォヌ」
「お…おう」
…なんか最近あの2人様子が…気のせいか?まぁ気にしない!
それより早く借りに行かなきゃ、授業始まっちゃうし!もうみんな着替え終わってるし!
「俺も保健室で着替えればいいや。ジフン、走ろ!」
「あっ!待てよ!」
さり気なく手を繋ぐけど、ちゃんとジフンも握り返してくれて嬉しい…はぁ、ジフンかわいい…体操着忘れちゃうとか…それもかわいい…
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