いつもいっしょ2

□オラシオン
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結成され、1週間が経った。

「前にくんのは俺と明とゆう馬ね。後ろは、あと3人。ただ、大河は低いから見えやすいように前の3人はある程度空間作る。」
「それがきほんの並び?」
「そう。」
「あのさ、僕と凜太交代したほうがいいと思う。前から見たら背丈が急激に下がるからさ、背丈が高い人が前にいくなら。」
「てか、背丈が高い人前にしたら後ろ見えなくね?」
「まぁ...。じゃあ、踊るときの順番は後でいいや。トーク番組とかの歌わない仕事のときどう並ぶか。」
「和、明、凜太くん、ゆう馬くん、真央くん、僕は?年齢順。」
「それは、あれにしねぇ?あのー、上品な番組。」
「上品な番組ってなんだよ。」
「ふざけれないやつ。だから、俺らが外部出演したときはそれで〜。レギュラー番組は、和、大河、俺、ゆう馬、明、真央。って。」
「俺はいつもまん中やから端いくのいいけど真央とかずっと端っことかダメやろ。さすがの俺でも可哀想って思う。」

明は真央を指差す。

「いやっ、別に僕はどこでもいいよ...だってすぐ脱退しちゃうし。」
「えっ?」
「僕、一ヶ月後くらいに父さんの転勤で本島に行かなきゃなんなくてさ。」
「マジかよ!!真央、アイドルやめんの?」
「いやいや。続けるよ。ゆう馬の知り合いにおいでって言われてるから。」
「待てよ、知ってたのかよ?」

凜太はゆう馬の両肩をもち、軽く揺すった。ゆう馬はしたを向いている。さっきからまだ一言も話してない。

「おい。なんか言えよ。」

ゆう馬は下唇を噛んでいる。泣くのを堪えている様子だ。

「いいよ、追い詰めなくて。僕が言ってなかったのが悪いから。」

真央は怒る凜太を制止した。ゆう馬はそのまま出ていった。

「結局どうする?」

明はため息をつきながら少し笑ってるようにも見えた。大河は和の右袖をつかんだ。大河を見ると、一粒、二粒と涙がこぼれていた。
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