ツバサ・クロニクル

□はじまり
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魔法と科学の国、アメリス国



都会のような街並みを、ひとりの少女が駆ける



「お、アカネ様!」



店の男が、少女に声を掛ける



アカネ「あ、おじさん!こんにちは!」



少女の名は「アカネ」



ここ、アメリス国の第二王女だ



腰の辺りまである長い赤髪を結い上げ、ポニーテールにしている



大きなオレンジ色の瞳も、かなり特徴的だ



「こんにちは!そんなに急いで、どこへ行かれるんで?」



アカネ「姉様を探してるの」



「あぁ、それなら水場は探したかい?姫様はよく、あそこにいらっしゃるからな」



アカネ「あ!一番身近なとこ探してなかったわ!おじさん!ありがとう!」



「おう!あぁ、アカネ様!これ、持っていっとくれ!」



アカネが振り向くと、おじさんから投げ渡されたのは赤い林檎を2つ



アカネ「わぁ!美味しそう!いいの?」



「構わんさ!」



アカネ「ありがとう!」



「あ、姫姉様!」



「姫姉様、こんにちは!」



アカネ「こんにちは、みんな!」



「また姉姫様探してるの?」



「頑張ってー!」



アカネ「あはは・・・ありがとう!」



子供達の横を通り、さらに多くの人々に声を掛けられる



彼女は笑顔で何度も挨拶を交わし、儀式や祈りの場として使われる場所



城から程遠くない、水場へと向かうのだった



魔法と科学の国、アメリス国は今日も平和だ



戦争や抗争といった争い事はほとんどない



魔力と超能力が混在している世界



双子姫の生まれ育った国−−



双子姫の生まれ育った世界−−



そして、双子姫のはじまりの世界−−



双子姫の全ては、ここからはじまる−−



紅い光の蝶が、人知れず飛び舞う
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