SAYAMILKY

□夕日に染まるものB
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こびーside











『好きやねんて……こびーが……好き』











あんたの言葉にはほんま不思議な力があるわ。




アホのくせに……






ちょっと頬を赤く染めて、
私に思いを伝えてくれたアントニオ






看護科やから女子しかいいひん

ってゆうのを言い訳に、
前からアントニオとはそういう関係にはなってた。

お互いの欲を満たすために
他の生徒が帰ったらすぐアントニオの元に向かって、
二人きりの教室で、行為をしてた。


私は…

アントニオの声も、指先も、瞳も、
全てに虜になってしまった。





恋愛経験なんてないから
気づくのが遅くなってしもてんな

アントニオが好きってことに。










お互いが好きと伝えた今

私らの関係はどう変わるんやろ


私たちには
「付き合う」
なんて言葉……似合わへんからな。









行為をする関係になった時から、
アントニオは、放課後いつも空き教室に一人でいるようになった。


その教室に私が向かい、ドアの鍵を閉める。
そんな毎日やった。




それは変わってへんやろか。

今日も……
待っててくれてるかな……





いつもの教室に向かった。







ドアを開ける。




アントニオは、
椅子に座ってすやすや寝息を立てていた。


初めて見た……
こんな無防備な姿。



私に好きって伝えたから、
体の力抜けてしもたんかな……







ドアの鍵を閉めた。


寝ているアントニオのそばに行き、
太ももに跨いで座る。



起きひんやん……


いつもならアントニオから私を抱き寄せるけど、

今日は私から。


アントニオの頭を両腕で優しく包んだ。
髪の毛を撫でる。





昨日の様子やったら、
アントニオは女子に相当人気やねんな

ほんまに……

アントニオの何を知ってんねん




私にしか、アントニオの隣は務まらへん。





アントニオはよっぽどよく寝てるんか、まだ起きひん。




可愛い……


ほんまに好きや……




アントニオの唇に、自分の唇を重ねる。


早く起きて、と思うけど
まだ起きんとって、とも思う。


アントニオとキスをしたら
その柔らかさにいつも夢中になってしまう。



今回はアントニオ寝てるからな


唇を動かさないけど、無防備なアントニオに興奮して
唇の隙間から、思わず舌を入れた。



「……ん………んっ………はぁ………」




あかん……っ
声抑えやな……



アントニオの舌に、自分の舌を絡める。

アントニオまだ寝てる……

起きるまで、唇離さへんからな……


アントニオが寝てるのをいいことに、
舌を好き勝手に動かす。




「はぁっ………ん………ふぅ………っ……」




私……
自分で自分を抑えられへんようになってる…


静かな教室

くちゅ…くちゅっ……
私の舌が動く音だけが聞こえる。




左手をアントニオの首に回し、
右手で彼女の耳を撫でる。


舌の動きが無意識に激しくなっていた。

アントニオの舌を吸ったり、口の中で出し入れしたりする。




アントニオ…

私にされるがままやん………



あかん………体熱い………






アントニオの制服のファスナーを下ろす。



綺麗な肩と鎖骨………


あかん……
…どこ見ても好きになっちゃうやん……









キスを続けていると、



アントニオがゆっくり舌を動かしてきた。




あ………起きた………




「ん…………こ……び………」




寝ぼけてんのかな………
とろんとした目で、私を見つめてる。




「アントニオ………やっと起きた」




唇を離して、アントニオの体を撫でる。










やっと、2人の時間が始まった。




私は興奮してるせいで、
いつのまにか心の余裕がなくなっていた。
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