short
□夜
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俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘がいなくなるから。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘の綺麗な髪が血に染まってしまうから。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘の綺麗な肌に知らない奴の血が飛び散るから。
「あら、ナルトなに難しい顔してるの?」
「サクラちゃん…任務は?」
「これから、任務の前にナルトの顔が見たくて来ちゃったの」
「なんか、恥ずかしいってばよ…///」
「そう?」
クスクスとあの娘が笑う
「ねえ、暗部なんか辞めようってば…」
俺がそう言うとあの娘は困ったように笑う。
「辞めないよ…辞めたくないもの……」
「そっか…」
そして真っ暗な俺の部屋は静かになる。
「私、そろそろ行くわね…」
あの娘が立ち上がると、俺は口を開く。
「ねえ」
「なあに?」
「君は夜が好き?」
俺はあの娘に問う。
少し考える素振りを見せ、あの娘は口を開く。
「ええ、好きよ…夜は私の血に汚れた身体を隠してくれる…それに」
「それに、夜になれば本当の姿でナルトに会えるしね」
「そっか…」
「ええ…それじゃあナルト、おやすみなさい」
「おやすみってばよ…」
そういうとあの娘は真っ暗な俺の部屋から音も無く消えた。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘がいなくなるから。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘の綺麗な髪が血に汚れてしまうから。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘の綺麗な肌が知らない奴らの血で汚れてしまうから。
俺は夜が大ッ嫌い。
だってあの娘が好きと言うから。
だけど
「本当の姿で話してくれるのは嬉しいってばよ…サクラちゃん」
俺は夜が大ッ嫌い。